翌日になった。
だが、実はもうほとんど支援物資が残っていなかったので、どこかの避難所などを訪問して届けるということはできない。
そこで、近隣の神社やお寺などを訪問して、被災で他界された方々のご冥福を祈り、この地方の気の浄化と調和を図ろうということになった。
まずは宿泊先から徒歩圏の神社からということで。
階段が急で登るのも息が切れるくらいだった。登っている途中で、遠くから太鼓の音が聞こえてきた。お祭りだろうかと思ったが違った。高校野球の応援団のものだった。きっと、夏の県予選だろう。
参拝し、祝詞をあげさせていただいた。
次はお寺にお参りした。
山門を抜けて、本堂へ向かう。ここでは、お経をあげさせていただいた。
ここでも、いたるところで仏像などが落ちていた。地震がいかに強大であったかの証左であろう。
ここでお昼になったので、宿泊先へ戻り、昼食をいただく。
その後、出発し、中尊寺へ向かった。中尊寺に到着するまでの間にも、何人かの被災者の方にお会いしたが、写真を撮れる状況ではなかったので割愛。
中尊寺に着いたのは、夕方の4時過ぎだった。さっそくお参りする。お堂がたくさんあるので、ひとつひとつを丁寧にお参りすることはできなさそうなので、さっさと本堂と金色堂に向かう。
金色堂は、世界遺産にも指定されたそうだ。当然のことながら、金色堂の写真撮影は禁止されていたので撮れなかったが、なかなかの迫力であった。お寺などには興味がない方であっても、一見の価値はあるだろう。
午後6時くらいに、東北自動車道に入り、東京へ向かう。
東京に着いたのは、真夜中の午後11時半くらいだった。
私が横浜の自宅に着いたのは、翌日午前2時を過ぎていた。
とにかく無事にことが済んでよかった。
いざ陸前高田⑥へ続く。